さて、職人が図面を受取ってから先ずする事、それは当たり前ですが『図面を読む』事です。この場合の『読む』とは雑誌などを読むのとは意味が違うのはもちろんの事、自分がその図面に画かれた線をどう言う方法でカタチにするべきか、知恵を絞る訳です。



例えば、この画像で二人が打ち合わせしている図面は、某洋服メーカーの店舗のレジカウンターのモノなんですが、特徴としてはW寸法(間口)が5メートル近くもある事、TOP(甲板)及び方立(側板)がステンレス貼りという事、レジが3ヶ所に配置される事、等が挙げられます。そこで二人は、「ステンレスとの取合いをどうするか」とか(大体普通そう言うところはボクが詳細図を画きます)、5メートルなんて材料は当然無いんで「何処で材料を接ぐか」とか、「ここの接合部分の加工はもっと簡単にしよう」とか、そんな事を話し合いながら作業の『段取り』を頭の中に叩き込む訳です。
 ハッキリ言うと、この最初の『施工の計画』がきちんと出来ないヤツはろくなもん作れません。何の仕事でもそうだと思うんですが、段取りをちゃんとするかしないかで、結果って変わって来るものでしょ?如何に早く、如何に綺麗に作る事ができるか…。『できるだけ簡単に作る(=できるだけ手間を減らす)』が、モノを作る者の使命だと思いますから。

英巧におけるボクの役割はですね、『お客さんやそのまた上の実際のユーザーさんのノリとか体質を理解して、それを作りに反映させる』って事です。「ここの作りは外からぜんぜん見えないし、どーでも良い」とか、「ここはユーザーさんが拘るところだから本当は必要無いけど化粧して」とか。別のページでも言ってますけど、それは決して「手を抜く」と言う事ではないんですよね。プロは必要ない部分には手を加えません(だって必要ないんだもの!)。結果的にはそれが最終的にお金を出す人のためでもある訳です。少なくともうちはそう信じて仕事してます。
 後の部分は職人の好きにやらせてます。機能的にも意匠的にも問題がなければ、少々ボクの画いた詳細図と造りが違っても、OKにしてます。実際にカタチにするプロは彼等ですし、その辺は信用して任せてます。
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